行きたいリスト
  • 部門展示室(民俗)「雪国の暮らしとものづくり」
  • 雪国ものづくり広場「なんだべや」
  • 雪国ものづくり食堂「つきない」

鶴ヶ城と一緒にぜひ県博へ! 天気を気にせず、展示やイベントが楽しめます

会津の歴史や文化をさらに楽しむなら、 【福島県立博物館】がオススメ!!

鶴ヶ城(若松城)の展望フロアから まちなみ を見渡して次の観光地へ…。
その前に、鶴ヶ城三の丸跡に立つ 福島県立博物館(県博) に立ち寄ってみませんか?
屋内だからお天気が悪くても大丈夫! お子様連れのご家族も安心して楽しめます。
県博は会津の歴史や文化の 見どころ が集う場所
福島県立博物館(県博)は、会津の歴史や文化を紹介・発信するため、2020年度より「三の丸からプロジェクト」をスタートしました。
プロジェクト名は、県博が鶴ヶ城(若松城)の 三の丸跡 に立地していることが由来です。
このプロジェクトの一環で施設の一部がリニューアルし、県博がより楽しく、親しみやすい空間に生まれ変わりました。
どのように変わったのか、担当の学芸員にお話を伺ってきました!
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福島県立博物館

福島県立博物館

福島県の歴史・文化を知るならココ!

福島県の考古・歴史・民俗・美術・自然を紹介する総合博物館。 年3回ほど開催される企画展では、県内外の様々な文化遺産や自然史資料がたくさん展示されます。 無料エリアの雪国ものづくり広場「なんだべや」は、お天気が悪くても 遊べる場所 として、お子様連れのご家族に大人気です。

  • 展示室の一面に雪景色が広がる

    展示室の一面に雪景色が広がる

巨大スクリーンに雪が降る! サイノカミが燃える!
2023年4月にリニューアルオープンした部門展示室(民俗)。
展示室に一歩足を踏み入れると、そこには雪国が広がります。
大型スクリーンに映し出される奥会津の自然やそこに生きる人々の営みが、みる人を雪国へと誘います。
厳しい雪に対抗するために工夫された道具。限りある自然素材を利用した編み組細工…。
厳しくも豊かな奥会津を生き抜くための知恵が詰まった資料の数々を、映像や模型を組み込んだ新しい展示空間の中でご覧ください。

■部門展示室(民俗)の観覧には、常設展観覧料がかかります■
常設展観覧料  一般・大学生 280円  団体(20名様以上) 220円  小中高生 無料
※企画展会期中は、企画展観覧券で常設展もご覧いただけます。企画展の観覧料については、県博ホームページをご覧いただくか、直接お問い合わせください。
三施設共通券(福島県立博物館 常設展・鶴ヶ城 天守閣・茶室麟閣) 630円
(お問い合わせ先 福島県立博物館 代表℡0242-28-6000)
民俗分野の学芸員・山口拡さんにお話を伺いました
会津といえば、日本でも有数の雪国!ということで、展示室の中でも雪国らしさを感じていただきたいというのがコンセプトになっています。
会津以外の地域の方には、「会津ってこんなところ」というイメージを感じていただければと思います。一方、会津の方々にとっては見慣れたモノも多いはず。
「こんなものもあったね」「うちのお爺さんが使ってたな~」なんて話をしながら、地域の文化を再発見する場になればいいなと思います。
雪国会津の民家を再現
会津の雪深さを知っていただくため、冬の民家の模型を作成しました。
住人が屋根に上り、コウシキ(除雪道具)を使って雪を落としています。
 
雪国・会津の積雪量を体験!
民家模型の傍らに、福島県内の記録的な積雪量を示したスケールを設置しました。県内で1番の積雪は、2013年に只見で観測された341㎝です。屋根の高さと比較してみてください。
 
目を見張る巨大スクリーン!
壁面の約 20mの巨大スクリーンには、会津の四季、雪景色、学芸員の解説、サイノカミ行事が映し出されます。
映像の制作は、アーティストの松尾高弘(LUCENT)さんにお願いしました。
 
会津の郷土料理をレプリカに
こづゆ、にしんの山椒漬けなど、昔ながらの会津の郷土料理を知っていただくため、レプリカを作成しました。
本物と見間違えてしまうかも?
 
いろいろな植物の利用
身近な植物を利用して作られたザルやカゴ。こうした手仕事の文化は今も伝えられています。
展示室でご覧いただいた手仕事の品を購入するため、奥会津を周遊するのも楽しみの一つです。
 
会津の郷土玩具
会津ならではの郷土玩具たち。
赤べこ、天神人形、会津だるまが皆さまの来室をお待ちしています。
 
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便利な「三施設共通観覧券」

福島県立博物館の常設展、鶴ヶ城 天守閣、茶室麟閣を巡るなら、「三施設共通観覧券」(※)がオススメ! 観覧券を別々に購入するよりも、270円お得になります。 ※福島県立博物館は常設展のみで、企画展は対象外です。

  • 会津産のものにこだわった空間

    会津産のものにこだわった空間

お天気を気にせず遊び、学ぼう!
博物館の開館以来、「体験学習室」として親しまれてきたお部屋がリニューアルし、雪国ものづくり広場「なんだべや」として生まれ変わりました。
これまでどおり、お子さんが遊び・学べる場所としての機能はそのままに、ものづくり体験などのイベント会場としても使いやすい空間となりました。
新しくなった「なんだべや」をぜひご利用ください。

■雪国ものづくり広場なんだべやは、無料でご利用いただけます■
学芸員の山口拡さんにお話を伺いました
もともと床面は木を活かした造りだったのですが、より木のぬくもりや肌触りが感じられるようなスペースになりました。
靴を脱いで入るようになったので、ぜひ裸足で木の質感を感じてほしいですね。
他にも、会津のものづくりのエッセンスをちりばめているので、見て・触って・使って楽しんでいただきたいと思います。
会津木綿を配した棚
会津の伝統的な織物・会津木綿。山田木綿織元、はらっぱ、IIE Lab.という織元さんの布を使い、目にも楽しい棚になりました。木のおもちゃや絵本、ものづくりの道具など、色々なものが収められてく予定です。
 
ソファーにも織元作の会津木綿を使用しています
会津木綿の端切れを、模様のようにパッチワークしています。布が貴重だったころは、破けた衣類にもツギを当てて着ていました。布を大切に思う気持を表現したソファーで、ゆったりとした時間をお過ごしください。
 
色々な木でつくられたステージ
室内には畳を敷いた木製のステージを設置しています。側面の板には桐・ブナ・栗・松・柳といった、会津でよく用いられてきた5種類の木材を使用しています。これだけの木が使えるのも、山が豊かだからでしょうね。
 
どこかで見た形の洗面台?
洗面台の鉢は、会津の伝統的な焼物・会津本郷焼です。こちらは、郷土食「にしんの山椒漬け」を漬けるための「にしん鉢」をイメージ。部門展示室(民俗)に展示されている「にしん鉢」と見比べてみてください。
 
こちらも会津本郷焼です
もう一つの洗面台は、湯呑や花瓶などに使われる「切立(きったて)」という円筒形の陶器をモチーフにしています。洗面台は、どちらも窯元・流紋焼さんに製作していただきました。
 
会津産の材料にこだわったベビーケアルーム
お子さんの授乳やおむつ替えに使っていただくベビーケアルームです。会津産の木材を使用し、「板倉造り」という工法で製作しました。天井にはヤマブドウやまたたびで作られたオーナメントが飾られています。(製作:佐久間建設株式会社)
 
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楽しいイベント会場として

楽しいイベント会場として

雪国ものづくり広場「なんだべや」では、楽しいワークショップや絵本の読み聞かせなどが行われます。詳しい情報は、県博のイベントページをご覧ください。

  • 会津ならではの空間で、器で、会津の味を楽しむ

    会津ならではの空間で、器で、会津の味を楽しむ

「食」を通して雪国・会津のものづくりに触れる
ここは「食」を通して雪国・会津のものづくりに触れていただく食堂「つきない」です。
会津には歴史と自然の中で育まれたものづくりがあります。会津塗。会津本郷焼。会津木綿。からむし。編み組細工。桐細工。それらに体をゆだねて、手で触れて、唇で感じてみてください。凄い技を持つ作り手の皆さんの誠実な仕事が、みなさんの感性に響くはずです。会津ならではの空間で、器で、会津のものづくりをご堪能ください。
月曜日はお休みの「つきない」が尽きない魅力をお届けします。


■福島県立博物館内 営業時間 9:30~16:30 休業日は博物館と同じ■
学芸員の小林めぐみさんにお話を伺いました
「つきない」のコンセプトは、「会津の本物が体験できる場」「会津のものづくりの本物、経験、情報に出会える場」であること。コンセプトと名称は、ものづくりに携わるみなさんに参加していただき原忠信さんにファシリテーターをお願いしたワークショップで生まれました。コンセプトに基づき、会津の作り手のみなさんの技と美意識と心意気でつくられたのが「つきない」です。

◆「つきない」に携わってくださったみなさん◆
雪国ものづくり食堂「つきない」コンセプトデザイン・照明デザイン:原忠信
雪国ものづくり食堂「つきない」空間デザイン・製作:関美工堂
壁面・棚板・テーブル・照明・看板木地:板倉好幸(板倉家具)
棚板拭漆・鉄錆塗:冨樫孝男(塗師一冨)
照明塗:吉田徹(漆工よしだ)
看板塗:照井克弘
看板用編み組ポケット(ブドウヅル・ヒロロ):三島町生活工芸館
椅子用会津木綿:はらっぱ
白磁時計:田崎宏(草春窯 工房爽)
会津塗で彩られた空間
木地師が木から形を作り、漆掻き職人が集めた漆を塗師が塗り、蒔絵師が装飾を施す。多くの手を経てつくられる会津塗は技の集合体。壁面、棚板、テーブルそして照明。「つきない」の空間は会津塗で彩られています。
 
江戸時代からの会津塗の歴史を伝える棚板
展示や商品のディスプレイに使う棚板の側面には、会津塗で江戸時代から多用してきた技法・漆絵で使う朱・黄・緑に黒と透の5色の拭漆と、同じく江戸時代から作られている鉄錆塗の技法を施しました。
 
みなさんが触れるテーブルだからこそ
必ず触れるテーブルだからこそ漆の質感を堪能していただきたくテーブルの天板には拭漆を施しました。中央と雁木下のテーブルは透の拭漆。窓側のテーブルには黒の拭漆。黒のテーブルの天板は、会津塗の椀などの丸い器で使ってきた桂を用いました。
 
外でもどうぞ
「つきない」では春から秋にかけて、雁木下にも拭漆テーブルをご用意しています。県博前庭の紅白梅が花開く春、新緑が美しい初夏、青い空と入道雲がきらめく夏、紅葉が見事な秋。それぞれの季節の美しさを、お食事やお飲み物、かき氷などと一緒にお楽しみください。
 
塗の工程を表現した漆の照明
中央に下がる横長の照明は幅約4m。「つきない」の空間を演出するシンボルのような照明です。入口に近い方から「木地」「下塗」「布着」「錆地」「中塗」「上塗」という塗の工程を表現しています。目で見て、触れて、漆の工程ごとの質感を感じてみてください。
 
「つきない」の看板は漆塗
「つきない」のロゴは月が無い新月からイメージされた黒の真円です。拭漆の板に浮かぶ漆塗のロゴはまさに漆黒。看板の後ろには、奥会津・三島の編み組でつくったポケットが。ブドウヅルを編み、ヒロロをアクセントにした可愛らしいポケットには「つきない」のメニューが入ります。
 
伝統と革新の会津木綿
江戸時代にはじまる会津木綿の歴史は、現在3つの織元に受け継がれています。藍を基本にした昔ながらの縞柄と新たにつくられたカーキの無地。座席のツートーンは伝統と革新の組み合わせです。同じデザインのチャイルドシートもご用意してます。
 
チャイルドシートもどうぞ
会津木綿のツートーンデザインはチャイルドシートにも。小さなお子さまにも会津木綿の質感をお楽しみいただけます。
 
会津本郷の白
会津本郷焼は、会津藩が雪でも割れない若松城の瓦を焼ける職人を招いたことからはじまりました。江戸時代の後期からは陶器に加えて磁器も製作できる産地となり現在に至ります。会津本郷焼の魅力のひとつ、白磁の時計が「つきない」の時を刻みます。